無肥料自然栽培勉強会2013
1月25日から3日間、自然栽培の勉強会に参加しました。ちょっと今回は自然栽培に興味をもってくれて就農を考えている方、自然栽培に転換を考えている農家さん向けに書きたいと思います。
昨年は生産者向けの発表の場でしたが今回は生産者・流通・小売・外食・食品加工のさまざまな方が参加され、様々な業種の方が発表されました。
昨年の勉強会の様子↓
無肥料自然栽培勉強会2012(小黒さんのブログから)
実行委員長の北海道北見で自然栽培40年やられている秋葉さんの開催挨拶
以下、勉強会の要綱です
↓転載始め
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無肥料自然栽培に携わる方々が日本各地で増えてきておりまが、
全体からみればまだまだ規模も非常に小さく、
日本各地に点在しているため集う機会も希少であるのが現状です。
こうしたなか、無肥料自然栽培の普及を願う有志によって勉強会を開催し、
各地での活動における成果や失敗例、
今後の課題等の共有を試みることにいたしました。
1. 参加者それぞれが今後進むべき方向を考えるきっかけを作る
2. 無肥料自然栽培の各地域における普及定着を促進する
3. 全国に点在する無肥料自然栽培に携わる方々の強固な関係づくり
4. 栽培技術の向上
上記4 点を主な目的とした生産者中心の勉強会です。
(ここで言う無肥料自然栽培は永続的に農薬ならびに化学肥料を使用せず、
さらに有機肥料も施肥しない栽培とさせていただきます)
対象:無肥料自然栽培に一部でも生業として携わっている生産者、
また、今後生業として本気で栽培を考えられている生産者
またすでに携わっている小売業者、他業種、学識者等人数:80 名程度
参加条件:★パワーポイントや写真等を使い20 分程度の発表をいただける方(発表は全員ではありません。勝手ながら幹事一任下さい。)★事前資料「2012 年の栽培(活動)結果について」(自己紹介も入れ)を
1月4日までにご提出いただける方(A4×4枚以上)
(無肥料自然栽培に現在携わっていらっしゃらない方は自己紹介をA4 で2 枚)
※頂戴する事前資料は、参加人数分印刷し、参加者全員にお配りいたします。
期日までに提出いただけない場合は、公平性が損なわれるという理由からお申し込みをキャンセルさせて頂く場合がございます。
※無肥料自然栽培勉強会実行委員会は任意の団体です。
基本的に毎年実行委員のメンバーを変えて行う事に致しております。
毎年勉強会を開催させて頂いておりますが、来年も開催をしたほうがよいと、思っていただける方がいらっしゃいましたら、実行委員会として参加いただけましたら幸いです。
事務局は(有)サン・スマイルがさせて頂きますので、過度な負担にはならないと思います。
※無農薬無肥料・無農薬自然栽培・無施肥無農薬・木村秋則自然栽培・木村式自然栽培・無肥料自然栽培等々名称は多々あるかと思います。今回は名称の違いから誤認を生まないように「無肥料自然栽培」という言葉で統一させていただきたいと考えております。
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↑転載終わり
勉強会は3日間で2日目まで発表・質疑応答でした。
発表順に。。。
明石農園 明石さん(埼玉・畑作)
(有)サン・スマイル 松浦さん(埼玉・小売流通)
夕陽ヶ丘ファーマーズ・てるてる農園 臼井さん(神奈川生産/販売)
秋場農園 秋場さん(北海道畑作)
北之台開発(株) 須賀さん(千葉海外普及)
松木武久農園 松木さん(長野果樹)
善光園 増田さん(静岡茶)
健康ストア健友館 上瀧さん(大阪小売)
コスモスふぁーむ 山岸さん(岐阜小売)
(株)自然回帰 大西さん(東京外食)
折笠農場 折笠さん(北海道畑作)
(独)農研機構中央農業総合研究センター 横山さん(茨城研究者)
関野農園 関野さん(埼玉畑作)
なりさわ生命食産 成澤さん(宮城水稲)
自然農法稲本農園 稲本さん(熊本水稲)
小黒農場 小黒さん(山梨畑作)
渋谷農園 渋谷さん(埼玉畑作)
サンスマイル松浦さんの発表です。
タンポポ農園ではサンスマイルさんにお野菜をお世話になっていたり、
松浦社長には公私とも大変お世話になっているのですが、まじめな話を聞くのが初めて(笑)でとても新鮮でした。パネルでは「自然栽培の歴史を勉強してほしい」とおっしゃっている部分です。
農水の研究機関の横山さんの発表
発表された方々や懇親会でお話させてただいた方々からもとても学びがありました。
素晴らしい出会いをありがとうございました。
3日目はファシリテーション(疑問に思っていること教えてほしいことを紙に書いて、みんなで意見出し合うやり方)と種の交換会でした。笑いありですが皆さん活発に発言されて議論しました。質疑応答ですと手を上げてるのが恥ずかしい面もありますのでね。。
今回自然栽培の基準や向き合い方、お野菜を作ってくれている微生物たちの「多様性」など多くの学びがありました。「和合」「調和」そして「多様性」かな。。。
自然栽培の考え方は、単に肥料や農薬・除草剤を使わないだけではないようです。
自然栽培の実践者やこれから志す方に読んでいただきたく、発表の場でなりさわ生命食産の成澤さんが、ある方に託された文章をご紹介させて頂きます。
↓転載はじめ
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自然栽培の理解は多様だが、
自然な栽培ではなく、
自然と栽培というように本来相容れないもの同士が寄り添う様子として理解したい。
相容れない者同士が寄り添うためには、
互いの寄り添おうという意志が必要。
栽培側の意思表示としての、
農作業とそれに対する自然側の反応は、
合意であれば喜びの実りとなり、
不合意となれば悲しみとなる
そこには双方の都合、不都合にかわわらず、
互いの関係性が表現されてくる
そのような意識が得られればこそ
肥料・農薬不使用の意義が明確となり
栽培側から自然側への積極的な姿勢方針がおのずと定まる
よって自然栽培とは単に肥料農薬を使わないとか
または栽培側のみで完結されようとしている成果を横領するかのような姿勢ではなく
自然側と積極的な関係性に基づく共同成果を追求するやり方として理解したい
その延長線上には人間社会における関係性も視野に入り得る
↑転載終わり
群馬県高崎市(東に100メートル行くと前橋市)自然栽培のタンポポ農園